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名古屋城 本丸御殿と清正石 ― 復元された御殿の見どころと所要時間

名古屋城本丸御殿。2018年に往時の姿が忠実に復元された建物
名古屋城 本丸エリア #2

名古屋城 本丸御殿と清正石 ― 復元された御殿の見どころと所要時間

名古屋城の本丸エリアには、徳川義直の政庁兼住居として建てられた「本丸御殿」をはじめ、将軍のための湯殿書院や、清須城ゆかりと伝わる黒木書院、巨大な「清正石」など、歴史の重みと建築美が同居する空間が広がります。本記事では、これら復元・保存された貴重な文化財の見どころを詳しくご紹介します。

エリア名古屋城 本丸
竣工1615年(本丸御殿・慶長20年)
指定歴国宝第一号(旧建物・1930年指定)
見学目安4スポットで計25分〜2時間
この記事は現地取材にもとづいて作成しています(複数回訪問・最終訪問:2026年6月)。

本丸エリアの4スポット

湯殿・黒木書院から清正石まで、いずれも徒歩1〜5分の距離に集まっています。各スポットの詳細(見どころ・所要時間・アクセス・トリビア)はカード内の「詳細を開く」ボタンから確認できます。

湯殿・黒木書院

名古屋城本丸御殿の湯殿書院・黒木書院。将軍専用の浴室と書院として使われた建物

名古屋城本丸御殿の湯殿書院(ゆどのしょいん)と黒木書院(くろきしょいん)は、将軍専用の浴室と書院として、それぞれ特別な役割を果たしていました。湯殿書院は、将軍が入浴や休息を取るための施設で、内部には浴室が設けられていました。一方、黒木書院は、清須城内にあった家康の宿を移築した建物とも伝えられ、他の部屋が総ヒノキ造りであるのに対し、良質な松材が使用されており、その色合いから「黒木書院」と名付けられました。

これらの建物は、1945年の空襲で焼失しましたが、詳細な史料を基に復元され、2018年に一般公開されました。

見どころ
  • 湯殿書院の浴室:将軍専用の浴室で、当時の入浴設備や建築様式を垣間見ることができます。
  • 黒木書院の障壁画:水墨画を主体とした襖絵が特徴で、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
  • 季節限定の楽しみ方:春には周囲の桜が美しく咲き誇り、歴史的建造物との調和を楽しむことができます。

見学の目安:短時間での見どころ 約5分(外から見学)/じっくり観光するなら 約30分(中に入って見学)

住所:愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城本丸御殿内

アクセス:西南隅櫓から徒歩約1分(約50m)

豆知識
  • 意外な歴史的背景:黒木書院は、清須城内にあった家康の宿を移築した建物とも伝えられています。
  • 知る人ぞ知る情報:黒木書院の襖絵は、戦災を免れ現存しており、特別展などで公開されることがあります。
  • 著名人との関係:名古屋城本丸御殿は、徳川家康が九男・義直のために建てたもので、将軍専用の施設として特別な位置付けがされています。

本丸御殿

名古屋城本丸御殿。2018年に往時の姿が忠実に復元された建物

名古屋城の本丸御殿(ほんまるごてん)は、1615年(慶長20年)に尾張藩初代藩主・徳川義直の住居兼政庁として完成しました。その後、将軍専用の宿泊施設としても使用され、内部は狩野派の絵師による障壁画や豪華な飾金具で装飾され、近世城郭御殿の最高傑作と称されました。1930年(昭和5年)には天守とともに国宝第一号に指定されましたが、1945年(昭和20年)の空襲で焼失しました。しかし、詳細な史料や写真が残されていたため、2009年(平成21年)から復元工事が始まり、2018年(平成30年)に往時の姿が忠実に再現されました。

見どころ
  • 玄関:将軍専用の入口で、格式高い造りが特徴です。
  • 表書院:公式な謁見の場で、豪華な障壁画が見どころです。
  • 対面所:家族の対面や宴席に使用された部屋で、華やかな装飾が施されています。
  • 上洛殿:将軍の宿泊施設として増築された最も豪華な部屋で、狩野派による障壁画が圧巻です。
  • 季節限定の楽しみ方:春の桜や秋の紅葉とともに、本丸御殿の美しい外観を楽しむことができます。

見学の目安:短時間での見どころ 約10分(外から見学)/じっくり観光するなら 約1時間(中に入って見学)

住所:愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城本丸内

アクセス:湯殿・黒木書院から徒歩約5分(約200m)

豆知識
  • 意外な歴史的背景:本丸御殿は、江戸時代の先端技術を結集して建てられた建物で、その豪華さから「近世城郭御殿の最高傑作」と称されました。
  • 知る人ぞ知る情報:復元にあたり、江戸時代の詳細な図面や写真、実測図などの第一級の史料が活用され、史実に忠実な再現が可能となりました。
  • 著名人との関係:初代藩主・徳川義直の住居として建てられ、後に将軍専用の宿泊施設としても使用されました。

本丸東一門跡

名古屋城本丸東一之門跡。空襲で焼失し、現在は石垣のみが残る

名古屋城の本丸東一之門跡は、かつて本丸の東側に位置し、主要な出入口として機能していた門の跡地です。この門は、外門である東二之門とともに枡形(ますがた)を形成し、防御上の要所となっていました。しかし、1945年(昭和20年)の空襲により焼失し、現在は石垣のみが残されています。

見どころ
  • 石垣の遺構:門の基礎部分である石垣が現存しており、当時の建築技術や防御構造を垣間見ることができます。
  • 周辺の景観:本丸エリアは緑豊かで、歴史的な雰囲気を楽しみながら散策することができます。
  • 季節限定の楽しみ方:春には桜が咲き誇り、石垣とのコントラストが美しい風景を作り出します。

見学の目安:短時間での見どころ 約5分/じっくり観光するなら 約15分

住所:愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城内

アクセス:本丸御殿から徒歩約2分(約60m)

豆知識
  • 意外な歴史的背景:本丸東一之門は、外門である東二之門とともに枡形を形成し、敵の侵入を防ぐための重要な防御施設として機能していました。
  • 知る人ぞ知る情報:現在、門自体は存在しませんが、石垣の一部が残っており、歴史愛好家の間では隠れた見どころとなっています。
  • 著名人との関係:名古屋城は徳川家康の命により築城され、本丸東一之門もその一部として建造されました。

清正石

名古屋城 清正石。城内最大の石垣用石材で、加藤清正が運んだと伝えられる

名古屋城の本丸東二之門近くに位置する清正石(きよまさ いし)は、城内最大の石垣用石材で、その大きさは約八畳敷、重さは推定10トンとされています。この巨石は、築城の名手として知られる加藤清正が運んだと伝えられ、その名が付けられました。しかし、実際にはこの石垣の施工を担当したのは黒田長政であり、清正が直接関与したかどうかは定かではありません。

名古屋城の石垣は、西国の大名20家が分担して築いたもので、各大名は自らの担当箇所の石に識別のための刻印を施しました。清正は天守台の石垣を担当し、熊本から約2万人を率いてわずか3カ月で工事を完了させたと伝えられています。

見どころ
  • 清正石の迫力:名古屋城内最大の石材で、その大きさと存在感は圧巻です。
  • 石垣の刻印:各大名が識別のために施した刻印を探すことで、築城当時の歴史を感じることができます。
  • 季節限定の楽しみ方:春には周囲の桜が美しく咲き、清正石とのコントラストが見事です。

見学の目安:短時間での見どころ 約5分/じっくり観光するなら 約15分

住所:愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城 本丸東二之門付近

アクセス:本丸東一門跡から徒歩約1分(約5m)

豆知識
  • 意外な歴史的背景:清正石は加藤清正が運んだと伝えられていますが、実際の施工担当は黒田長政であり、この伝承は後世に生まれたものとされています。
  • 知る人ぞ知る情報:名古屋城の石垣全体の総延長は約8.2kmにも及び、その規模と技術は近世城郭の最高峰と称されています。
  • 著名人との関係:加藤清正は名古屋城築城において天守台の石垣を担当し、その卓越した築城技術で知られています。
このサイトは実地取材で制作しています。記事が参考になった方は、サポートいただけると励みになります
現地を歩いた判断:時間がないならどう回るか

複数回の現地訪問(最終:2026年6月)にもとづく、筆者個人の優先順位です。名古屋城公式の推奨順ではありません。

最優先
本丸御殿

このエリアで唯一「建物の中に入る」体験ができる場所で、名古屋城全体で見ても最大の見どころです。狩野派の障壁画を多数展示する広い施設のため、じっくり見ると1時間以上かかります。入場締切は16:00(閉館16:30)と早いので、ここを基準に一日の予定を組んでください。

できれば
湯殿・黒木書院

本丸御殿の一部ですが、入口が本丸御殿の見学ルートとは別のため、御殿だけを見学すると見逃します。黒木書院は清須城内にあった家康の宿を移築したものと伝わり、他の部屋が総ヒノキ造りなのに対してここだけ松材が使われています。本丸御殿とは別に、意識して立ち寄る価値があるポイントです。

できれば
清正石

御殿を出てすぐの本丸東二之門付近にあります。城内最大の石垣用石材で、約八畳敷・推定10トン。名前は加藤清正に由来しますが、実際にこの区画を施工したのは黒田長政とされています。写真は撮りやすい場所です。

後回し可
本丸東一門跡

1945年の空襲で焼失し、現在は石垣のみです。清正石のすぐ近くを通るので、そのついでに見れば十分です。

名古屋城 全体マップ

アクセス・開館時間・入場料(名古屋城 共通)

開館時間9:00〜16:30(本丸御殿への入場は16:00まで)
休館日12月29日〜1月1日
入場料大人 500円(2026年9月30日まで)/1,000円(2026年10月1日から)
中学生以下は無料(改定後も据え置き)
※2026年8月23日時点で確認。名古屋市議会で条例改正が可決済みです。改定日より前に購入した観覧券は、改定後もそのまま使用できます。
最寄り駅地下鉄名城線「名古屋城」駅から徒歩約5分

最新の開館状況・料金は名古屋城公式サイトで事前にご確認ください。

よくある質問

本丸御殿は1930年に天守とともに国宝第一号に指定されましたが、1945年の空襲で焼失しました。詳細な史料や写真をもとに2009年から復元工事が始まり、2018年に往時の姿が忠実に再現され一般公開されました。

湯殿書院は将軍専用の浴室として使われた施設で、黒木書院は清須城内にあった家康の宿を移築したと伝えられる書院です。両建物とも1945年の空襲で焼失しましたが、詳細な史料をもとに復元され、2018年に一般公開されました。

清正石は名古屋城内最大の石垣用石材で、大きさは約八畳敷、重さは推定10トンとされています。加藤清正が運んだと伝えられていますが、実際にこの石垣の施工を担当したのは黒田長政とされています。

開館時間は9:00〜16:30(本丸御殿への入場は16:00まで)、休館日は12月29日〜1月1日です。入場料は大人500円ですが、2026年10月から1,000円に改定される予定です。最寄り駅は地下鉄名城線「名古屋城」駅で、徒歩約5分です。

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