『SHŌGUN』で描かれた青い目の侍Anjin。そのモデル・三浦按針が、日本初の洋式帆船を建造した地が静岡県伊東市です。松川沿いの「按針メモリアルパーク」や歴史温泉「東海館」など、伊東の町には按針の偉業を今に伝える史跡が点在。歴史と癒しを同時に味わえる、知的な旅をぜひ。
On this page
伊東市に点在する、三浦按針ゆかりのスポット
東京駅から伊東駅までは、新幹線と在来線を乗り継いで約1時間ほどです。以下、松川沿いに点在する按針ゆかりのスポットを、現地取材にもとづきご紹介します。
按針メモリアルパーク
三浦按針が日本初の洋式帆船を建造した地に立つ記念公園

按針メモリアルパークは、伊東市の松川河口に広がる小さな記念公園です。この場所は、かつて三浦按針が日本初の洋式帆船を建造した地として知られ、彼の功績をたたえる胸像やモニュメントが設置されています。公園内には、地元彫刻家・重岡健治氏による重厚なブロンズ像が海を背景に堂々と立ち、訪れる人に往時の造船風景を想像させてくれます。按針の詳細な生涯や功績についてはメインページに譲り、この地ではその歴史的偉業の現場を実感できる静謐な空間が魅力です。
| おすすめ度 | 歴史的価値:☆☆☆/視覚的魅力:☆☆/体験的価値:☆☆ |
|---|---|
| 築造年 | 2000年代初期 |
| 築造者 | 伊東市・重岡健治 |
| 構造・特徴 | 胸像、帆船モニュメント、海近の広場 |
| 改修・復元歴 | 定期的なメンテナンス実施 |
| 現存状況 | 良好 |
| 文化財指定 | 非指定 |
| 備考 | 東海館や川口公園などと同時観光が推奨 |
見どころ
- 三浦按針胸像:地元・重岡健治氏によるブロンズ彫刻。多方向から残光に照らされる様子も見どころ。
- 帆船モニュメント:日本初の洋式帆船をモチーフにした造形美は写真スポットにも最適。
- 季節限定の楽しみ方:春は東海館周辺の桜、夏は按針祭の灯籠流しや海上花火は必見。
ギャラリー
東海館(三浦按針ゆかりの温泉旅館)
昭和初期の木造温泉旅館に、按針の展示室を併設

東海館は、昭和3年(1928年)開業の木造温泉旅館であり、三浦按針(ウィリアム・アダムス)が生きた時代より約300年後の施設で、直接の関係はありませんが、按針に関する展示資料が充実した「歴史の小部屋」が館内に設置されており、彼の造船功績や外交活動を学ぶ場として優れています。公園や彫刻と併せて巡ることで、按針ゆかりの地としての趣が深まります。
| おすすめ度 | 歴史的価値:☆☆☆/視覚的魅力:☆☆☆/体験的価値:☆☆☆ |
|---|---|
| 築造年 | 1928年(昭和3年) |
| 築造者 | 創業者:稲葉安太郎 |
| 構造・特徴 | 木造3階建/桧・杉材、変木使用、唐破風玄関、大広間・望楼 |
| 改修・復元歴 | 1997年営業終了後、2001年一般公開へ転換 |
| 現存状況 | 良好、伊東市登録有形文化財 |
| 文化財指定 | 伊東市指定有形文化財 |
| 備考 | 館内に喫茶室・土日祝には日帰り入浴も可 |
アクセス・見学情報
| 住所 | 静岡県伊東市東松原町12‑10 |
|---|---|
| アクセス | JR伊東駅から徒歩約9分(約0.6km) |
| 営業時間 | 9:00〜21:00(最終受付20:00) |
| 定休日 | 毎月第3火曜日(祝日の場合は翌日)・1月1日 |
| 入館料 | 一般200円・小人100円(令和7年度)/令和8年度から一般300円・小人150円に改定予定 |
| 日帰り入浴 | 土・日・祝のみ(男女入替制、詳細は施設に要確認) |
| 駐車場 | 専用駐車場なし。市営「大川橋駐車場」徒歩約3分、「なぎさ観光駐車場」徒歩約5分 |
| 所要時間の目安 | 短時間:約30分/じっくり館内散策:約1〜2時間 |
※入館料・営業時間・定休日は伊東市観光協会公式サイト等の公開情報にもとづき2026年7月時点で記載しています。変更されている場合がありますので、ご来訪前に公式サイトでの最終確認をおすすめします。
見どころ
- 唐破風の玄関:旭と鶴の彫刻装飾が目を引く、威風堂々とした意匠。
- 歴史の小部屋(三浦按針展示室):按針の年表や帆船模型、ジオラマなど充実の展示が2階に常設。
- 大広間と望楼:120畳の宴席場にある舞台と彫刻装飾、3階望楼からは伊東の景観を一望。
- 喫茶&日帰り入浴:1階喫茶室で松川を眺めながらの一息、土日祝は総タイル張り浴場も開放。
- お座敷文化大学:春・秋には芸者体験や舞台鑑賞など伝統文化体験が可能。
ギャラリー
豪華な木造温泉建築と歴史展示を通じて、三浦按針の存在を五感で感じられる、知的で情緒豊かなスポットです。
伊東市役所(現代的建築に歴史展示も併設)
斜面を活かしたモダン庁舎に、按針ゆかりの彫刻と観光案内

伊東市役所は三浦按針に直接関係する施設ではありませんが、ゆかりの地・伊東市の中心施設として、観光案内やまちの歴史発信にも力を入れています。庁舎屋外には按針の像をはじめとした彫刻が点在し、市民ホール内では地元アートを楽しめる展示が常設されています。斜面地形を活かした劇場風の大階段や吹き抜けホールなど、建築そのものが見どころで、「美術館のよう」と評されています。
| おすすめ度 | 歴史的価値:☆/視覚的魅力:☆☆☆/体験的価値:☆☆ |
|---|---|
| 築造年 | 不明(比較的新築のモダン建築) |
| 構造・特徴 | 斜面を活かした多層構造、吹き抜けホール、大階段、屋外彫刻・からくり時計など |
| 改修・復元歴 | 定期的なメンテナンス実施 |
| 現存状況 | 良好 |
| 文化財指定 | 指定なし(公共施設) |
| 備考 | 観光案内コーナー、イベント展示、駐車場完備 |
アクセス・見学情報
| 住所 | 静岡県伊東市大原2‑1‑1 |
|---|---|
| アクセス | JR伊東駅から徒歩約30分(約2km)、または車・バス(駐車場あり) |
| 所要時間の目安 | 庁舎内・ホール見学:約15〜30分/展望・イベント含めじっくり:約1時間 |
見どころ
- 吹き抜け市民ホールと大階段:劇場のような空間構成で、フォトスポットにも人気。
- からくり小人時計:ホールに設置された愉快な小人たちのからくり時計は、記念イベントでも注目。
- 屋外彫刻と按針関連像:重岡健治氏作の彫刻が広場に点在し、自然散策の延長として楽しめます。
- 伊東MAGARI雛:春の時期に大階段で雛人形飾りが催され、華やかなフォトジェニック空間に。
- 観光案内コーナー:按針メモリアルパークや東海館など、三浦按針ゆかりスポットの情報が充実。
歴史スポット巡りの起点や、按針関連情報の収集場所としても重宝するモダンな庁舎——伊東旅の意外な穴場スポットとしてもオススメです。
ギャラリー
按針音頭歌碑(川口公園・松川遊歩道沿い)
按針の功績を歌にのせて伝える、松川沿いの記念碑



川口公園は松川河口に位置し、周囲の遊歩道と連動して整備された三浦按針ゆかりの史跡群の一画です。その中で「按針音頭歌碑」は、按針研究家・牧野正氏の作詞で、三浦按針への敬愛を込めて1992年にレコーディングされた楽曲を刻んだ碑です。
| おすすめ度 | 歴史的価値:☆☆☆/視覚的魅力:☆/体験的価値:☆☆ |
|---|---|
| 建立年 | 2004年(按針造船400周年記念) |
| 建立者 | 按針音頭歌碑建立委員会(委員長:中村昭和) |
| 構造・特徴 | 石碑に歌詞と楽譜を刻印 |
| 現存状況 | 良好 |
| 文化財指定 | 非指定 |
| 備考 | 川口公園内、按針碑やタイル絵とセットで歩ける遊歩道沿い |
見どころ
- 歌詞と楽譜付き石碑:牧野正氏の言葉で按針像を称えた歌詞と、関野幾生氏作曲のメロディ譜を刻印。
- 按針碑・タイル絵:西洋式帆船建造の場面が描かれたタイル絵や按針碑も近く、歴史を立体的に感じられます。
- 遊歩道の風情:松川沿いを散歩しながら、静かな水辺に整然と並ぶ史跡群を楽しむことができます。
松川遊歩道を散策する際にぜひ立ち寄りたいスポット。按針の功績を歌にのせて味わう、温かな町の記憶に触れるひとときです。
按針通り
昭和レトロな純喫茶とシャッターアートが残る商店街



按針通り(あんじん通り)は、伊東市にある三浦按針ゆかりの通りで、大川橋を渡って南へ進むと現れる歴史ある商店街です。静かな温泉情緒を感じさせる通りには、朝から営業する純喫茶「ヤマモトコーヒー」などが点在し、地元の人に愛される落ち着いた雰囲気が漂います。また商店街のシャッターには押し絵のようなアートが施され、地域の個性と文化をさりげなく映し出す通りともなっています。
| おすすめ度 | 歴史的価値:☆/視覚的魅力:☆/体験的価値:☆ |
|---|---|
| 築造年 | —(歴史的背景を反映する文化的通り、明確な築造年なし) |
| 構造・特徴 | 商店街:昔ながらの純喫茶・シャッターアート |
| 現存状況 | 現存、地元で親しまれている |
| 文化財指定 | なし |
| 備考 | 三浦按針の名が冠された通りであり、地域の歴史と日常をつなぐ場所 |
アクセス・見学情報
| 住所 | 伊東市(按針通り一帯) |
|---|---|
| アクセス | JR伊東駅から徒歩約15分(約1.1km) |
| 所要時間の目安 | 短時間:約5分/じっくり楽しむなら:約20分 |
見どころ
- ヤマモトコーヒー:朝から開いている老舗純喫茶。落ち着いた雰囲気で一息つけます。
- シャッターアート:商店街を彩るアートが、按針通りの個性と温かみを演出。
- 散策の情緒:周囲の温泉街の雰囲気と相まって、ゆったりとした時間が流れます。
按針通りは、派手さこそないものの、歴史の余韻と地元の暮らしが交差する静かな魅力があります。温泉街を楽しんだ後の散歩や、昭和レトロな雰囲気に浸りたい方に特におすすめの場所です。
網代(あじろ)と『Shōgun』ドラマ撮影の舞台としての逸話

伊東市に隣接する漁港集落・網代は、三浦按針ゆかりの地域ではありませんが、近年話題の大作ドラマ『Shōgun(将軍)』(FX/Disney+)の撮影に関する興味深いエピソードが伝えられています。
同ドラマは1600年頃の日本を舞台に制作された作品ですが、実際には日本国内では一切撮影されず、すべてカナダ・バンクーバー周辺(主にMinaty BayやPort Moody)で再現されました。
その中で「網代漁港」の景観は、Port Moody近郊にある閉鎖された杉工場跡の人工入り江を舞台とし、松林や桟橋までセットとして精巧に再現されました。
制作サイドは10ヶ月もの期間、セット建設やVFX対応を通じて「網代漁港」を忠実に再現。「静岡のバンクーバー」と冗談交じりに評されるほど、日本の網代観光地と重なる風情があったことも語られています。
伊東・網代の風情が、海を越えて一大ドラマセットとして息を吹き返した——そんな裏話を、網代散策に訪れる旅人の会話にも加えてみてはいかがでしょうか。
ギャラリー
よくある質問
JR伊東駅から徒歩約15分(約1.1km)です。松川沿いの遊歩道を通って、東海館や川口公園と合わせて周遊できます。
短時間で見どころを押さえるなら約30分、展示室・浴室・喫茶室まで含めてじっくり見学するなら約1〜2時間が目安です。
令和7年度は一般200円・小人100円です。令和8年度からは一般300円・小人150円に改定される予定と案内されています(訪問前に公式サイトでの最終確認をおすすめします)。
按針メモリアルパーク、東海館、伊東市役所、川口公園(按針音頭歌碑)、按針通りは、いずれも松川沿いの徒歩圏内に集中しているため、半日程度で徒歩周遊が可能です。
いいえ、実際の撮影はカナダ・バンクーバー近郊で行われ、日本国内では撮影されていません。ただし隣接する網代の風景が「網代漁港」セット再現の参考になったとされる逸話が伝えられています。
☕ このサイトを応援する
Following the Shogunは現地取材をもとに制作しています。
記事が役に立ったと感じていただけたら、サポートいただけると励みになります。
QRコードからもサポートできます
三浦按針のページに戻る

メインページに戻る


comment