弘前城 現存建築ガイド|天守・3基の現存隅櫓・5棟の現存門を歩く

🏯 青森県弘前市 / 史跡津軽氏城跡
🏰 現存天守 ✨ 現存3基の隅櫓 🚪 現存5棟の門 📜 重要文化財9棟

弘前城 現存建築ガイド|天守・3基の現存隅櫓・5棟の現存門を歩く

重要文化財に指定された現存建築9棟を、写真・360°パノラマ・地図で1棟ずつ詳しく紹介します。

2026年5月 現地訪問・取材済み。工事状況・見学可否は訪問時点のものです。変動する場合がありますので、訪問前に公式情報をご確認ください。

現存建築9棟 一覧

弘前城には、江戸時代に建てられた重要文化財の建造物が9棟現存しています。天守1棟・隅櫓3棟・門5棟です。このページでは9棟すべてを1棟ずつ紹介します。

種別名称2026年5月時点の状態
天守弘前城天守内部見学休止中(外観見学可)
隅櫓二の丸未申(ひつじさる)櫓外観見学可
隅櫓二の丸辰巳(たつみ)櫓外観見学可
隅櫓二の丸丑寅(うしとら)櫓外観見学可
追手門通常通り見学可
南内門通常通り見学可
東内門(二の丸東門)工事中(外観確認不可)
東門(三の丸東門)通常通り見学可
北門(亀甲門)工事中(外観確認不可)
🔍 弘前城の現存建築は全国でも最多級
現存天守12城の中でも、天守以外の現存建築がこれほど多く残っている城は多くありません。3基の現存隅櫓が揃う城は全国的に珍しく、弘前城は「天守以外の見どころ」が際立っています。

天守

重要文化財 現存天守

弘前城天守

日本12城の現存天守のひとつ / 内部見学休止中・外観見学可

弘前城天守の外観(2026年5月撮影)
弘前城天守台の石垣と工事状況(2026年5月撮影)

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弘前城天守は、1810年(文化7年)に建てられた3重3階の現存天守です。日本に12城しかない現存天守のうちの1つで、国の重要文化財に指定されています。現在は保存修理・耐震対策の工事のため内部見学はできませんが、外観は近くから見ることができます。

🏰 知っておきたい:現在の天守は「初代」ではない
1611年築城当時の天守は5重でしたが、1627年(寛永4年)に落雷で焼失したと伝わっています。その後約180年間、弘前城に天守はありませんでした。現在の天守は9代藩主・津軽寧親が1810年に建てた3重の天守です。幕府への届出上は「隅やぐら」として申請されたとされており、時代の政治環境をくぐり抜けた建物でもあります。
建造年1810年(文化7年)
構造3重3階
指定重要文化財
現在の状態内部見学休止中(2025年11月24日〜当面の間)。外観見学可。
曳家・曳戻し2015年に天守台石垣修理のため本丸中央へ約77.62m曳家。2025〜2026年度に元の天守台へ曳戻す工事が進められています。

📜 天守台・石垣・工事詳細

🏰 なぜ天守を「動かす」必要があったのか
弘前城天守の石垣は、老朽化と地盤変動によって外側に膨らんでいました(「孕み」)。放置すれば崩落の危険があるため、2015年度に建物を解体せず木造天守を本丸中央へ約77.62m曳家しました。木造天守を解体せず動かすという世界的にも類例の少ない保存技術として注目を集めました。現在は、天守を元の天守台へ戻す曳戻し工事(約78m)が進められています。天守内部の公開休止と曳戻し工事・保存修理工事の時期は分けて確認する必要があります。
天守曳戻し工事の様子(2026年5月撮影)
天守曳戻し工事(2026年5月撮影)

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360° パノラマ — 現地体験 天守・本丸周辺の空間感
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3基の現存隅櫓

二の丸には、1611年(慶長16年)の築城当初から残る3基の隅櫓があります。未申(南西)・辰巳(南東)・丑寅(北東)の方角に配置されており、いずれも国の重要文化財です。1つの城郭に現存隅櫓が3基揃う例は全国的に珍しく、弘前城の大きな見どころのひとつです。

弘前城二の丸未申櫓の外観
弘前城二の丸辰巳櫓の外観
弘前城二の丸丑寅櫓の外観

3基の現存隅櫓(未申・辰巳・丑寅)/ タップすると拡大できます

📜 現存3基の隅櫓 詳細

二の丸未申(ひつじさる)櫓

方角南西(未申)
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録元禄12年(1699年)に修復(棟札に記録)
指定重要文化財(1937年旧国宝に指定)
現在の状態外観見学可
🏰 築城当初から400年以上変わらず残る建物
棟札によると元禄12年(1699年)に修復が行われた記録があります。建物が大切に管理され続けてきた証です。
弘前城二の丸未申櫓の外観(2026年5月撮影)
未申櫓(別カット)(2026年5月撮影)

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360° パノラマ — 現地体験 未申櫓周辺

未申櫓の位置(Google Map)

二の丸辰巳(たつみ)櫓

方角南東(辰巳)
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録享保19年(1734年)に修復(棟札に記録)
指定重要文化財
現在の状態外観見学可
🏰 享保の修復を経て今に続く現存建築
棟札によると享保19年(1734年)に修復が行われた記録があります。未申櫓の元禄修復(1699年)と合わせると、江戸時代を通じて定期的に維持されてきたことがわかります。
弘前城二の丸辰巳櫓の外観(2026年5月撮影)
辰巳櫓の別カット

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360° パノラマ — 現地体験 ① 辰巳櫓周辺
辰巳(たつみ)櫓(別アングル)(2026年5月撮影)
辰巳(たつみ)櫓(別アングル)(2026年5月撮影)

辰巳櫓の位置(Google Map)

二の丸丑寅(うしとら)櫓

方角北東(丑寅)
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録大規模修理の記録がなく、3基の隅櫓の中で最も築城当初の形式を残した建物とされている
指定重要文化財
現在の状態外観見学可
⚙ 鬼門を守る北東の隅櫓
日本の城郭において「丑寅(うしとら)」の方角は「鬼門」とされ、邪気が入り込みやすい方角として特別に守りを厚くする考え方があります。3基の中でも城内の北東の外れに位置しているため、散策の際はぜひ足を運んでみてください。
弘前城二の丸丑寅櫓の外観(2026年5月撮影)
二の丸丑寅(うしとら)櫓(2026年5月撮影)
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360° パノラマ — 現地体験 丑寅櫓周辺

丑寅櫓の位置(Google Map)

5棟の現存門

弘前城には現存する門が5棟あり、いずれも重要文化財です。2026年5月時点で、東内門(二の丸東門)と北門(亀甲門)は保存修理工事中です。工事期間中も門の通行はできますが、建物全体に足場やシートが設置されているため、門を背景にした写真撮影は難しい状況です。追手門・南内門・三の丸東門は外観を見学できます。

弘前城追手門の外観(2026年5月撮影)
弘前城南内門の外観(2026年5月撮影)
弘前城東内門の外観(2026年5月撮影)
弘前城三の丸東門の外観(2026年5月撮影)
弘前城北門(亀甲門)の保存修理工事中の様子(2026年5月撮影)

5棟の現存門(追手門・南内門・東内門・東門・亀甲門)/ タップすると拡大できます

📜 現存門 詳細

追手門(三の丸正面入口)

位置三の丸南面・弘前公園の主要入口
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録2021〜2022年度に保存修理工事が行われた
指定重要文化財
現在の状態通常通り通行可能
🏰 400年以上、城の「顔」であり続けた正門
1611年の築城から残る現存門で、藩主や公式来客が通る正式な入口として機能していました。訪問時は追手門から入って情報館に先に立ち寄ることをおすすめします。
弘前城追手門の外観(2026年5月撮影)
追手門(2026年5月撮影)
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360° パノラマ — 現地体験 追手門周辺

追手門の位置(Google Map)

南内門

位置二の丸南面の内側
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録令和期に保存修理の対象となった
指定重要文化財
現在の状態通常通り見学可能
🏰 二の丸の内側を守る「枡形」の仕掛け
城内の移動を制御する「枡形(ますがた)」構造の一部として機能しており、外から侵入した敵の動きを遅らせる防御設計が施されていました。
南内門の外観(2026年5月撮影)
南内門(2026年5月撮影)
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360° パノラマ — 現地体験 南内門周辺

南内門の位置(Google Map)

東内門(二の丸東門)

位置二の丸東面の内側
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録2025年9月12日〜2027年3月5日予定で保存修理・耐震補強工事
指定重要文化財
現在の状態保存修理工事中(通行可・外観撮影は困難)
東内門(二の丸東門)は、2025年9月12日から2027年3月5日までの予定で保存修理工事が行われています。工事期間中も門の通行は可能ですが、建物全体に足場やシートが設置されているため、外観全体の撮影は難しい状況です。
🏰 二の丸東面を守る現存の通用門
東内門はこの防御体制の東側を担う存在として、日常的な往来と非常時の封鎖の両方の役割を持っていたと考えられます。
東内門(二の丸東門)(2026年5月撮影)
東内門(二の丸東門)(2026年5月撮影)
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360° パノラマ — 現地体験 東内門周辺

東内門の位置(Google Map)

東門(三の丸東門)

位置三の丸東面
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録1953年(昭和28年)に重要文化財に追加指定。現在実施中の保存修理工事の対象は三の丸東門ではなく東内門(二の丸東門)と北門(亀甲門)です。
指定重要文化財
現在の状態外観見学可
三の丸東門は、名称が似ている東内門(二の丸東門)と混同しやすい門です。現在の保存修理工事の対象は東内門(二の丸東門)と北門(亀甲門)であり、三の丸東門ではありません。
弘前城三の丸東門の外観(2026年5月撮影)
三の丸東門(2026年5月撮影)
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360° パノラマ — 現地体験 東門周辺

三の丸東門の位置(Google Map)

北門(亀甲門)

位置北の郭北面
建造1611年(慶長16年)築城当初の造営とされる
修復記録2025年9月12日〜2027年3月5日予定で保存修理・耐震補強工事
指定重要文化財
現在の状態保存修理工事中(通行可・外観撮影は困難)
北門(亀甲門)は、2025年9月12日から2027年3月5日までの予定で保存修理工事が行われています。工事期間中も門の通行は可能ですが、建物全体に足場やシートが設置されているため、門を背景にした写真撮影は難しい状況です。
📜 「逃げ門」と呼ばれた裏口の門
亀甲門は「城下から逃げるための裏門」として使われたという地元の言い伝えがあります。城郭において北面の門は「搦手(からめて)」つまり裏口にあたり、退路や補給路として機能することがありました。
弘前城北門(亀甲門)の保存修理工事中の様子(2026年5月撮影)
北門(亀甲門)(保存修理工事中・2026年5月撮影)
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360° パノラマ — 現地体験 亀甲門周辺

亀甲門(北門)の位置(Google Map)

与力番所(城内警備施設)

与力番所は重要文化財に指定された城内の警備施設です。門ではありませんが、弘前城に現存する貴重な江戸時代建築として紹介します。

重要文化財 城内警備施設

与力番所(二の丸東門与力番所)

城内12ヶ所に設けられた警備施設の唯一の現存建物

与力番所の外観(2026年5月撮影)
与力番所(2026年5月撮影)

与力番所は門に付属する施設ではなく、城内の要所に独立して配置された警備施設です。藩政時代には追手門与力番所・三の丸東門与力番所など、複数の番所が設けられていたとされますが、現在残る弘前城の番所遺構として貴重な建物です。

🏰 2度の移築を経て現在地に立つ
柱や梁の墨書きが三の丸東門と酷似することから江戸初期の古材を使い、江戸中期に改修されたと推定されています。廃藩後も取り壊されずに残り、大正4年(1915年)頃に一度移築された後、昭和54年(1979年)から3年をかけて文化庁の指導のもと現在地に復元移築されました。城内12ヶ所のうち唯一現存する番所として、全国的にも珍しい遺構です。
種別城内警備施設(番所)
位置二の丸東側(現在地は復元移築後の場所)
建造江戸初期の古材を利用し江戸中期に改修されたと推定
移築記録大正4年(1915年)頃に一度移築。昭和54年(1979年)から3年をかけ文化庁指導のもと現在地に復元移築
指定国指定重要文化財9棟には含まれない参考建築
現在の状態通常通り見学可能

📜 与力番所 詳細

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360° パノラマ — 現地体験 与力番所周辺

与力番所の位置(Google Map)

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