和歌山城 西の丸ルート|紅葉渓庭園・御橋廊下・追廻門を歩く

和歌山城 紅葉渓庭園の池と鳶魚閣
AREA 03|西の丸・紅葉渓庭園エリア

紅葉渓庭園と御橋廊下|和歌山城 西の丸エリアを歩く完全ガイド

国指定名勝・紅葉渓庭園の池泉回遊式庭園と、二の丸と西の丸を結ぶ珍しい御橋廊下を中心に、和歌山城の静かな魅力を歩いて味わうルート。

主な見どころ:紅葉渓庭園・御橋廊下・追廻門 所要時間:約45〜60分 特徴:庭園美と城内動線を楽しむルート

天守閣を後にして西へ向かうと、和歌山城のもうひとつの顔が現れます。

本ページでは、西の丸・紅葉渓庭園エリアの4スポットを歩き順に徹底解説します。朱塗りの追廻門、城の歴史を学べるわかやま歴史館、国指定名勝の紅葉渓庭園、そして他の城跡ではほとんど見られない珍しい建物・御橋廊下まで——4枚の360°パノラマ写真と現地一次情報でご案内します。

📸 訪問者メモ — 実際に歩いた記録 紅葉渓庭園は広さがあり、中心の池と池のほとりに建つ鳶魚閣(えんぎょかく)が一体となって良い雰囲気を作り出していました。御橋廊下は他の城跡では見たことのない珍しい建物で、中に入って実際に歩けるというのは他では味わえない体験です。天守閣とはまた違う静かな魅力があり、個人的には予想以上のハイライトでした。

3エリアナビ天守閣を出たら、西の丸・紅葉渓庭園へ

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和歌山城の見学は、外郭エリアから本丸・天守閣へ進み、最後に西の丸・紅葉渓庭園で落ち着いて歩くと自然な流れになります。このページは、天守見学後に巡る庭園・廊下橋エリアです。

和歌山城 外郭エリアの岡口門
AREA 01

外郭エリア
一の橋・大手門〜表坂

岡口門と松の丸高石垣を中心に、城の入口と防御線を歩くエリア。

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和歌山城 本丸・天守閣エリア
AREA 02

本丸・天守閣エリア
七福の庭〜天守閣

連立式天守群と天守内部展示を見て、城の中心部を体感するエリア。

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和歌山城 西の丸・紅葉渓庭園エリア
AREA 03

西の丸・紅葉渓庭園
追廻門〜御橋廊下

紅葉渓庭園と御橋廊下を中心に、天守とは違う静かな魅力を歩くエリア。

このページ / 4スポット
🍁 秋の見どころ情報:紅葉渓庭園の紅葉は例年11月下旬〜12月上旬が見頃。中心の池と鳶魚閣が織りなす景観は秋が最盛期です。ライトアップ企画が実施される場合もありますが、実施日・点灯範囲・入園可能時間は訪問前に公式情報をご確認ください。

西の丸エリアのスポット一覧(歩き順)

追廻門を起点に、わかやま歴史館で城の歴史を予習してから紅葉渓庭園へ。庭園内を散策し、御橋廊下を渡って二の丸へ戻るルートです。所要時間の目安は約45〜60分です。

① 西口の門と歴史拠点

現存建造物

追廻門(おいまわしもん)

朱塗りの裏鬼門除け——馬場と城をつないだ実用の「赤門」

⭐ おすすめ度|歴史的価値:☆☆ 視覚的魅力:☆☆☆ 体験的価値:☆☆
和歌山城 追廻門の朱塗りの門と石垣

追廻門は和歌山城の西口にあたる門で、かつて本丸・二の丸エリアと城外の馬場(扇ノ芝・砂の丸)をつないでいた通用門です。昭和58〜59年頃の解体修理時の調査で、かつて朱塗りだったことが確認され、現在も朱塗りで復元されています。岡口門・井戸屋形と並んで、和歌山城内に残る旧藩時代の現存建造物のひとつです。

緑の木々や石垣との組み合わせで、白壁の岡口門とはまったく異なる鮮烈な印象を与える門です。城内を歩く中で「ここだけ色が違う」という発見がある、目を引くスポットです。

創建年江戸時代初期。従来は寛永6年(1629年)創建とされることもありますが、和歌山市の文化財指定資料では、部材調査から寛永期より古くなる可能性も指摘されています。
構造・特徴高麗門(櫓を伴わない簡素な門構造)。朱塗りが特徴。
朱塗りの理由二の丸御座所から見て「裏鬼門」の方角にあたるため、魔除けの意図から朱色に塗られたという説が伝わる。昭和60年(1985年)の解体修理で確認。
現存状況現存。和歌山市指定文化財(建造物)。

⏳ 見学目安:約5〜10分(門の外観・朱門と石垣を見るだけ)

🗺 住所:和歌山県和歌山市一番丁3(和歌山城 西側)
🚶 アクセス:楠門から徒歩5分程度

  • 城内唯一の朱塗り門:和歌山城で非常に珍しい朱塗りの現存門。岡口門の白壁・黒瓦とは対照的な鮮やかさが印象的。
  • 城と城外をつなぐ生活の入口:馬場や城外地域と城の間をつなぐ通路——城の”戦”の部分ではなく”生活・交通”の側面を伝える歴史的な門。
  • 高麗門という形式:天守や岡口門のような防御目的ではなく、城の日常的な往来を支えるための通用門として機能した。

💡 トリビア:「追廻門」の名は、城外の扇ノ芝に馬場があり、そこで馬を追廻していたことに由来するとされています。

博物館

わかやま歴史館

城めぐりの”予習拠点”——VRで江戸期の和歌山城がよみがえる

⭐ おすすめ度|歴史的価値:☆ 視覚的魅力:☆☆ 体験的価値:☆☆☆
和歌山城 わかやま歴史館の外観

わかやま歴史館は、和歌山城の敷地内にある城の歴史・文化を学べる施設です。2015年に開館した比較的新しい施設で、1階は観光案内所と土産品センター、2階は歴史展示室と映像シアター・VR体験コーナーを備えています。紅葉渓庭園や御橋廊下を歩く前にここで城の全体像を把握しておくと、西の丸エリアの見どころがより深く理解できます。

開館年2015年9月
主な展示紀州徳川家伝来の金印など城・紀州藩の歴史資料/江戸後期の城をCG再現したVR映像「よみがえる和歌山城」
2階歴史展示室9:00〜17:30(入場は17:00まで)
休館日12月29日〜12月31日
入場料大人(高校生含む)100円 / 小・中学生 無料 / 天守閣との共通券あり

⏳ 見学目安:約20〜30分(主要展示・映像体験のみ)

🗺 住所:和歌山県和歌山市一番丁3(和歌山城公園内)
🚶 アクセス:追廻門から徒歩4分程度

  • VRで”よみがえる城”体験:江戸後期の城郭内部をCG再現した「よみがえる和歌山城」で、かつての建物配置や城下町の雰囲気を仮想体験できる。
  • 観光案内&お土産選びに便利:1階には観光案内所・土産品センターが併設。見学前後の情報収集に便利。

💡 トリビア:まず歴史館で和歌山城の歴史・構造を把握してから実地見学すると、石垣や櫓、郭の位置関係がぐっと理解しやすくなる。

② 城の美と風雅——庭園と廊下橋

国指定名勝

紅葉渓庭園(西之丸庭園)

池と鳶魚閣が織りなす大名庭園——入園無料の国指定名勝

⭐ おすすめ度|歴史的価値:☆☆ 視覚的魅力:☆☆☆ 体験的価値:☆☆☆
和歌山城 紅葉渓庭園の池と鳶魚閣

紅葉渓庭園(西之丸庭園)は、江戸初期に整えられた城郭内の大名庭園です。公式解説では通説として紀州徳川家初代・徳川頼宣の命による小堀遠州流の造園とされる一方、浅野家家老・上田宗箇の作庭説も有力とされています。城郭の地形を巧みに取り入れた起伏ある造りで、池・滝・橋・石組などが配され、昭和60年(1985年)に国指定名勝に認定されました。入園無料で楽しめる城内屈指の癒やしの空間です。

📸 訪問者メモ 庭園は広さがあり、中心の池と池のほとりに建つ鳶魚閣(釣殿風建物)が一体となって落ち着いた良い雰囲気を作り出していました。天守閣エリアとは対照的に静かで、ゆっくり歩きたくなる空間です。紅葉シーズン以外でも十分に見応えがありました。

パノラマ写真 自然豊かな日本庭園。

作庭・整備時期江戸時代初期。通説では紀州徳川家初代・徳川頼宣の命による小堀遠州流の造園とされる一方、浅野家家老・上田宗箇の作庭説も有力とされる。
構造・特徴池泉回遊式庭園。起伏ある地形を利用し、池・滝・橋・石組・鳶魚閣などを配した大名庭園。
鳶魚閣池のほとりに建つ釣殿風建物。池や庭を眺めながら休憩するのに最適なスポット。
指定昭和60年(1985年)に国指定名勝に認定。
入園情報入園無料。開園時間9:00〜17:00(最終入園16:45)。茶室「紅松庵」は呈茶あり(有料)。
紅葉の見頃例年11月下旬〜12月上旬。池に映る紅葉と鳶魚閣の景観が最盛期。

⏳ 見学目安:約15〜20分(池・橋・鳶魚閣・主要景観をひと通り)/ゆったりなら約30〜45分

🗺 住所:和歌山県和歌山市一番丁3(和歌山城公園内)
🚶 アクセス:わかやま歴史館から徒歩1分程度

  • 池と鳶魚閣の一体的な景観:中心の池に映る空と緑、池のほとりに建つ鳶魚閣の佇まいが相まって、和歌山城内でも別格の静けさと風情を持つ空間。
  • 茶室「紅松庵」でひと息:庭園内の茶室で抹茶をいただきながら、庭の風景を借景にゆったり過ごすことができる(呈茶あり・有料)。
  • 四季の植栽と庭園の表情変化:秋の紅葉が有名だが、夏の深緑・冬の静寂も庭園の趣を変えて楽しめる。

💡 トリビア:紅葉渓庭園は、かつての内堀や城山の起伏を取り込み、城郭の”水と地形”を美しい庭園へ転用した稀有な例。入園無料の”気軽な庭園”でありながら国指定名勝——城内の重要スポットの中でも特にアクセスしやすい。

木造復元

御橋廊下(おはしろうか)

全国的にも珍しい廊下橋——中に入って歩ける和歌山城ならではの体験

⭐ おすすめ度|歴史的価値:☆☆ 視覚的魅力:☆☆☆ 体験的価値:☆☆☆
和歌山城 御橋廊下の斜めに架かる外観

御橋廊下は、二の丸と西の丸(紅葉渓庭園)をつなぐ屋根付きの廊下橋です。当時は藩主・側近・奥女中など限られた人々だけが通行を許されたプライベートな通路でした。2006年(平成18年)に江戸時代の図面や発掘調査の成果を踏まえて木造で復元され、現在は利用時間内(9:00〜16:45)であれば、靴を脱いで無料で通り抜けることができます。休みは12月29日〜12月31日です。

📸 訪問者メモ 他の城跡では見たことのない珍しい建物です。屋根付きの廊下橋というだけでなく、実際に中に入って歩けるというのが他では味わえない体験。斜めに傾いた板敷きの廊下を靴を脱いで歩くと、かつてここを通った藩主や奥女中たちの日常が少しだけ想像できます。

パノラマ写真 廊下内部。

外側から。

整備・復元年平成18年(2006年)復元竣工。
構造・特徴木製の屋根付き廊下橋。全長約27メートル、幅約3メートル。二の丸と西の丸の高低差は約3.4メートルで、橋は斜めに架かっている。歩行面は滑り止めのため切り込みのある板敷き。
役割藩主・側近・奥女中など限られた人々が、二の丸と庭園・西の丸を安全かつ人目を避けて行き来するための屋根付き通路。
復元根拠発掘調査や江戸時代の図面などを手がかりに復元。往時の構造を体感できる。
現在の利用靴を脱いで内部を通過可能。無料。

⏳ 見学目安:通過だけなら約5分/廊下内部の構造を見てまわるなら約10〜15分

🗺 住所:和歌山県和歌山市一番丁3(和歌山城 西の丸〜二の丸間)
🚶 アクセス:紅葉渓庭園から徒歩2分程度

  • 他の城跡にはない珍しさ:屋根付きの廊下橋が現存・復元されており、かつ内部を歩けるという体験は、日本の城跡の中でも和歌山城ならではのもの。
  • 斜めに架かる構造の理由:二の丸と西の丸の高低差約3.4メートルに対応するため斜めに設計された。歩行床は鋸歯形(段付き)の板敷きで滑り止め。
  • 「橋」ではなく「廊下」:屋根と壁で外部から隔絶された、藩主とお付きの人、奥女中など限られた人々が通った特別な通路。明治以降に消失していたが2006年の復元で往時の通路が再現された。

💡 トリビア:「御橋廊下」という名は、橋と廊下の機能を兼ね備えた建物であることを示す。城のVIP専用通路として、政庁のある二の丸と庭園のある西の丸を安全・秘密裏につないでいた。

よくある質問(FAQ)

紅葉渓庭園は入園無料です。開園時間は9:00〜17:00(最終入園16:45)で、休園日は12月29日〜12月31日です。庭園内の茶室「紅松庵」では有料の呈茶が楽しめますが、紅松庵の利用時間は9:00〜16:30、休みは12月29日〜翌年1月3日です。臨時変更の可能性もあるため、訪問前に和歌山城公式サイトをご確認ください。

例年11月下旬〜12月上旬が見頃とされています。中心の池と、池のほとりに立つ鳶魚閣が一体となった景観が特に美しく、「紅葉渓」という名前の通り秋が最盛期です。ただし年によって前後するため、訪問前に最新情報をご確認ください。

御橋廊下は二の丸と西の丸(紅葉渓庭園)を結ぶ屋根付きの廊下橋です。全長約27メートル、幅約3メートルで、二の丸と西の丸の高低差(約3.4メートル)に対応するため斜めに架かっています。2006年に江戸時代の図面や発掘調査の成果を踏まえて木造で復元され、現在は靴を脱いで無料で通り抜けることができます。他の城跡ではほとんど見られない珍しい建物で、中に入って歩ける体験は和歌山城ならではです。

二の丸御座所から見てこの門が「裏鬼門」の方角にあたるため、魔除け・厄除けの意図から朱色に塗られたという説が伝えられています。昭和60年(1985年)の解体修理でその朱塗りが確認され、現在も朱塗りで復元されています。

わかやま歴史館2階歴史展示室の入場料は大人(高校生含む)100円、小・中学生は無料です。天守閣との共通券もあります。利用時間は9:00〜17:30(入場17:00まで)、休館日は12月29〜31日です。2階の展示室では紀州徳川家ゆかりの資料や、江戸後期の城をCG再現したVR映像「よみがえる和歌山城」を体験できます。

和歌山城ガイド 全ページ:西の丸・紅葉渓庭園エリアを見終えたら、必要に応じて前のエリアや全体ガイドへ戻れます。

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