名古屋城に刻まれた石碑の言葉に耳を傾けてみませんか?
名古屋城の二之丸庭園には、幕末の政争を語る「青松葉事件之遺跡」や、藩の理念を示す「藩訓秘伝碑」、そして築城名人・加藤清正を称える「石曳きの像」など、時代を超えたメッセージが残されています。ひとつひとつの石碑や像を訪ね歩きながら、尾張藩の歴史や名古屋城築城の裏側に迫ってみましょう。
青松葉事件之遺跡

🏛 概要
名古屋城内にひっそりと佇む「青松葉事件之遺跡」碑は、幕末の動乱期に尾張藩内で起こった「青松葉事件」を後世に伝える重要な史跡です。1868年(慶応4年)1月、尾張藩14代藩主の徳川慶勝は、佐幕派とされた家臣14名を処刑し、さらに20名を処罰しました。この事件は、藩内の権力闘争や新政府への対応を巡る緊張が背景にあり、処刑された重臣の一人、事件名は、処刑された重臣の一人・渡辺新左衛門在綱に由来する通称『青松葉』にちなんで「青松葉事件」と呼ばれています。事件の詳細については、名古屋ナビの「名古屋城探検その9ー青松葉事件ー」やWikipediaの「青松葉事件」ページで詳しく紹介されています。
この石碑は、歴史の波に翻弄された人々の記憶を今に伝え、訪れる人々に幕末の尾張藩の複雑な情勢を静かに語りかけています。
🗺 住所:
🚶 アクセス
那古野城跡から徒歩約1分(約55m)
⏳ 見学の目安
短時間での見どころ:約3分
じっくり観光するなら:約10分
📍 見どころ
🔹 青松葉事件之遺跡碑:東門近くの売店裏手にひっそりと佇む石碑で、事件の歴史を静かに物語っています。
🔹 藩訓秘伝の碑:近くには、初代尾張藩主・徳川義直が定めた藩訓を刻んだ石碑もあり、藩の理念を知ることができます。
🔹 季節限定の楽しみ方:春には周辺の桜が美しく咲き誇り、歴史散策とともに花見も楽しめます。
📌 トリビア
意外な歴史的背景:青松葉事件は、尾張藩内の佐幕派と勤王派の対立が表面化したもので、新政府への対応を巡る藩内の複雑な事情が絡んでいました。
知る人ぞ知る情報:石碑の位置は案内図に載っていないことが多く、訪れる際には事前に場所を確認することをおすすめします。
著名人との関係:事件を主導した徳川慶勝は、徳川慶喜の異母弟であり、後に写真家としても知られる人物です。
藩訓秘伝碑

🏛 概要
名古屋城内の二之丸庭園に佇む「藩訓秘伝碑」は、尾張藩初代藩主・徳川義直が著した『軍書合鑑』の巻末に記された「王命に依って催さるる事」を刻んだ石碑です。この言葉は、天皇の命令に従うべきことを示し、尾張藩の藩訓として代々受け継がれてきました。この勤王の精神は、幕末の動乱期において尾張藩が新政府側に立つ一因ともなりました。歴史の転換期における藩の理念を今に伝えるこの碑は、訪れる人々に深い歴史的洞察を促します。
🗺 住所:
🚶 アクセス
青松葉事件之遺跡から徒歩約1分(約50m)
⏳ 見学の目安
短時間での見どころ:約3分
じっくり観光するなら:約10分
📍 見どころ
🔹 藩訓秘伝碑:徳川義直の勤王思想を象徴する石碑で、尾張藩の歴史的背景を理解する上で重要な遺構です。
🔹 二之丸庭園:四季折々の美しい景観を楽しめる庭園で、歴史的建造物と自然が調和した空間です。
🔹 季節限定の楽しみ方:春には桜、秋には紅葉が庭園を彩り、訪れる人々を魅了します。
📌 トリビア
意外な歴史的背景:徳川義直は、尾張藩の藩是として天皇への忠誠を第一に掲げ、その精神は幕末の藩の行動指針にも影響を与えました。
知る人ぞ知る情報:藩訓秘伝碑は、名古屋城の案内図には詳細が記載されていないことが多く、訪問の際には事前に場所を確認することをおすすめします。
著名人との関係:徳川義直は、徳川家康の九男であり、尾張徳川家の初代藩主として知られています。
清正公石曳きの像

🏛 概要
名古屋城の二之丸庭園内に位置する「清正公石曳きの像」は、加藤清正が名古屋城築城の際に巨石を運ぶ様子を再現した銅像です。加藤清正は、築城の名手として知られ、特に石垣の構築に卓越した技術を持っていました。名古屋城の天守台石垣の工事では、自ら石の上に乗り、音頭を取って作業を指揮したと伝えられています。この像は、その歴史的な場面を再現し、訪れる人々に当時の情景を伝えています。
また、名古屋城の本丸東一之門跡付近にも、加藤清正の像が設置されています。この像は、名古屋北ライオンズクラブの寄贈により、昭和55年(1980年)に設置されました。
🗺 住所:
🚶 アクセス
藩訓秘伝碑から徒歩約2分(約60m)
⏳ 見学の目安
短時間での見どころ:約5分
じっくり観光するなら:約10分
📍 見どころ
🔹 清正公石曳きの像:加藤清正が巨石を運ぶ姿を再現した銅像で、築城当時の様子を伝えています。
🔹 二之丸庭園:名勝に指定されている美しい庭園で、四季折々の風情を楽しめます。
🔹 季節限定の楽しみ方:春には桜、秋には紅葉が庭園を彩り、訪れる人々を魅了します。
📌 トリビア
意外な歴史的背景:加藤清正は、名古屋城築城の際、石垣の建築を担当し、巨石を運ぶ際には自ら石の上に乗り、音頭を取って作業を指揮したと伝えられています。
知る人ぞ知る情報:名古屋城内には、他にも加藤清正に関連する「清正石」などのスポットが点在しています。
著名人との関係:加藤清正は、豊臣秀吉に仕えた武将であり、築城の名手として知られています。
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