名古屋城を外から楽しむ、隠れた歴史遺構への散策へ
名古屋城の内堀沿いには、場内からは立ち入れない貴重な歴史遺構が点在しています。西丸未申櫓跡・月見櫓跡・御深井大堀といったスポットは、お堀越しにその存在感を伝え、城の防御機能や当時の生活の一端を今に伝えています。
城内とはまた違った視点で、外堀沿いの静かな散策をお楽しみください。
西丸未申櫓跡

🏛 概要
名古屋城の西之丸未申櫓跡(にしのまる ひつじさるやぐらあと)は、西之丸の南西隅に位置していた櫓の跡地です。「未申(ひつじさる)」は南西の方角を指し、櫓がその方角に建てられていたことからこの名が付けられました。
この櫓は、城の防御機能を強化するために設置されていましたが、明治時代以降の都市開発や戦災などにより、現在は建物自体は現存しておらず、石垣の一部がその名残をとどめています。
🗺 住所
🚶 アクセス
恩賜元離宮名古屋城石標から徒歩約3分(約270m)
⏳ 見学の目安
- 短時間での見どころ:約3分
- じっくり観光するなら:約10分
📍 見どころ
- 石垣の遺構:櫓の基礎部分である石垣が一部残っており、当時の建築技術や防御構造を垣間見ることができます。
- 周辺の景観:西之丸エリアは緑豊かで、散策路としても整備されており、歴史的な雰囲気を楽しむことができます。
- 季節限定の楽しみ方:春には周囲の桜が美しく咲き誇り、石垣とのコントラストが見事です。
📌 トリビア
- 意外な歴史的背景:西之丸未申櫓は、名古屋城の防御機能を高めるために設置された櫓の一つで、特に西側からの侵入に備えていました。
- 知る人ぞ知る情報:現在、櫓自体は存在しませんが、石垣の一部が残っており、歴史愛好家の間では隠れた見どころとなっています。
- 著名人との関係:名古屋城は徳川家康の命により築城され、西之丸未申櫓もその一部として建造されました。
月見櫓跡

🏛 概要
名古屋城の月見櫓(つきみやぐら)は、西之丸の北西隅に位置していた櫓で、その名の通り月見を楽しむための施設として利用されていました。この櫓は、城の防御機能だけでなく、風雅を愛でる場としての役割も果たしていたとされています。しかし、1945年の名古屋大空襲により焼失し、現在は石垣のみが残る「月見櫓跡」となっています。
🗺 住所
🚶 アクセス
最寄りスポット:西南隅櫓から徒歩約2分(約140m)
⏳ 見学の目安
- 短時間での見どころ:約3分
- じっくり観光するなら:約10分
📍 見どころ
- 石垣の遺構:月見櫓の基礎部分である石垣が現存しており、当時の建築技術を垣間見ることができます。
- 周辺の景観:西之丸エリアは緑豊かで、散策路としても整備されています。
- 季節限定の楽しみ方:春には桜が咲き誇り、石垣とのコントラストが美しい風景を作り出します。
📌 トリビア
- 意外な歴史的背景:月見櫓は、名古屋城内に11棟存在した櫓の一つで、特に風流を楽しむための施設として珍しい存在でした。
- 知る人ぞ知る情報:現在、月見櫓跡は観光客が比較的少なく、静かに歴史を感じることができるスポットとして知られています。
- 著名人との関係:名古屋城は徳川家康の命により築城され、月見櫓もその一部として建造されました。
御深井大堀

🏛 概要
名古屋城の北側に位置する御深井大堀(おふけおおほり)は、城の防衛機能を高めるために設けられた広大な水堀です。この堀は、外敵の侵入を防ぐだけでなく、非常時には藩主が城外へ脱出する経路としての役割も果たしていました。具体的には、二之丸庭園の西方に設けられた埋御門(うずみごもん)を通じて空堀へ下り、舟で御深井大堀を渡り対岸へ逃れる計画がありました。
また、御深井大堀の周辺には、かつて広大な御深井御庭(おふけおにわ)が広がっており、南半分は大きな蓮池が占めていました。
🗺 住所
🚶 アクセス
月見櫓跡から徒歩約7分(約550m)
⏳ 見学の目安
- 短時間での見どころ:約3分
- じっくり観光するなら:約15分
📍 見どころ
- 堀の全景観察:広大な水堀の迫力を間近で感じることができます。
- 埋御門跡:藩主脱出用の門が設けられていた場所で、歴史的背景を学ぶことができます。
- 季節限定の楽しみ方:春には周辺の桜が美しく咲き、堀の水面に映る風景が一層魅力的です。
📌 トリビア
- 意外な歴史的背景:御深井大堀は、非常時に藩主が舟で脱出するルートとして計画されていました。
- 知る人ぞ知る情報:かつて堀の北側には染色工場があり、地元の人々が釣りを楽しむ場所でもありました。
- 著名人との関係:特定の著名人との直接的な関係は少ないものの、名古屋城の防衛機能として重要な役割を果たしていました。
「加藤清正像」高藤鎮夫

🏛 概要
名古屋市中区三の丸に位置する加藤清正像は、戦国時代の武将であり、築城の名手として知られる加藤清正を称えるために建立されたブロンズ像です。この像は、1979年(昭和54年)3月、カゴメ株式会社の創業80周年記念事業として制作され、同社から名古屋市に寄贈されました。制作を手掛けたのは、名古屋市出身の彫刻家・高藤鎮夫氏で、彼は他にも清正公に関する作品を多数手掛けています。
加藤清正は、豊臣秀吉の家臣として活躍し、特に築城技術に優れ、名古屋城の築城にも深く関与しました。この像は、清正が石垣の石を運ぶ際の姿を再現しており、彼の功績と名古屋城との深い関わりを象徴しています。
🗺 住所
🚶 アクセス
御深井大堀から徒歩約15分(約1.1km)
⏳ 見学の目安
- 短時間での見どころ:約5分
- じっくり観光するなら:約15分
📍 見どころ
- 加藤清正像:清正が石垣の石を運ぶ姿を再現したブロンズ像で、彼の築城技術と名古屋城への貢献を感じることができます。
- 名古屋能楽堂:伝統的な能楽を鑑賞できる施設で、加藤清正像のすぐ近くに位置しています。
- 季節限定の楽しみ方:春には周辺の桜が美しく咲き、像と共に風情ある景色を楽しめます。
📌 トリビア
- 意外な歴史的背景:この像は、カゴメ株式会社の創業80周年を記念して制作され、名古屋市に寄贈されました。
- 知る人ぞ知る情報:同じ作者による加藤清正像が、熊本城にも設置されています。
- 著名人との関係:加藤清正は、豊臣秀吉の家臣として活躍し、名古屋城の築城にも深く関与しました。
大手二之門(西鉄門二之門)

🏛 概要
名古屋城の二之丸大手二之門(にのまるおおてにのもん)は、別名「西鉄門(にしてつもん)」とも呼ばれ、二之丸の西側に位置する枡形の外門として、内門である大手一之門(現存せず)とともに二之丸正門を形成していました。 この高麗門形式の門は、1612年(慶長17年)頃に完成し、江戸時代には三之丸から二之丸への主要な入口として機能していました。
1975年(昭和50年)に重要文化財に指定され、現存する数少ない名古屋城創建時の建造物の一つとして、その歴史的価値が高く評価されています。
🗺 住所
🚶 アクセス
加藤清正像から徒歩約7分(約500m)
⏳ 見学の目安
- 短時間での見どころ:約3分
- じっくり観光するなら:約15分
📍 見どころ
- 二之丸大手二之門の構造:高麗門形式の特徴的な建築様式を観察できます。
- 歴史的背景の理解:二之丸正門としての役割や、江戸時代の城郭構造を学ぶことができます。
- 季節限定の楽しみ方:春には周辺の桜が美しく咲き、門と共に風情ある景色を楽しめます。
📌 トリビア
- 意外な歴史的背景:この門は、江戸時代には三之丸から二之丸への主要な入口として、多くの人々が行き交った重要な場所でした。
- 知る人ぞ知る情報:二之丸大手二之門は、名古屋城内に現存する数少ない創建当時の建造物の一つであり、歴史的価値が非常に高いとされています。
- 著名人との関係:名古屋城は徳川家康の命により築城され、二之丸大手二之門もその一部として、徳川家の権威を示す重要な役割を担っていました。
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