名古屋城 本丸エリア #3

名古屋城の歴史を支えた“門”と“天守”を歩く

名古屋城には、築城当初から現存する「旧二之丸東二之門」や再建された「不明門」、大空襲後に復元された「天守閣」、現在修復中の「搦手馬出跡」など、歴史的な門や天守が多数点在しています。それぞれの建築様式と背景に触れながら、徳川の威信が息づく名古屋城の奥深さを体感しましょう。

旧二之丸 東二之門

🏛 概要

名古屋城の**旧二之丸東二之門(きゅうにのまるひがしにのもん)**は、1612年(慶長17年)頃に建造された高麗門形式の門で、かつて二之丸の東側に位置し、主要な出入口として機能していました。​1972年(昭和47年)に本丸東二之門跡へ移築され、現在に至ります。 ​

この門は、戦災を免れた数少ない現存建造物の一つであり、1975年(昭和50年)に重要文化財に指定されています。

🗺 住所

愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城内

🚶 アクセス

清正石から徒歩約1分(約20m)

見学の目安

  • 短時間での見どころ:約10分(門の外観と周辺の観察)
  • じっくり観光するなら:約20分(門の構造や歴史の詳細な観察、写真撮影など)

📍 見どころ

  • 高麗門の構造:​高麗門は、主柱と控柱を持つシンプルながらも堅牢な構造が特徴で、戦国時代の城門建築様式を今に伝えています。​
  • 移築の歴史:​元々の位置から本丸東二之門跡への移築により、門の歴史的背景や保存の取り組みを感じることができます。​
  • 季節限定の楽しみ方:​春には周囲の桜が美しく咲き誇り、歴史的建造物との調和が見事です。​

📌 トリビア

  • 意外な歴史的背景:​旧二之丸東二之門は、名古屋城築城時からの現存建造物であり、戦災を免れた貴重な遺構として知られています。
  • 知る人ぞ知る情報:​1972年の移築により、現在の位置に再配置され、保存状態も良好であるため、当時の建築技術や様式を直接観察することができます。 ​
  • 著名人との関係:​名古屋城は徳川家康の命により築城され、旧二之丸東二之門もその一部として建造されました。

搦手馬出跡

🏛 概要

名古屋城の**搦手馬出跡(からめてうまだしあと)**は、本丸の東北部に位置し、城の裏門にあたる搦手門を防御するための重要な施設でした。​馬出とは、城の出入口に設けられた半円形や方形の小さな区画で、敵の侵入を防ぎ、味方の出撃を円滑にする役割を持っています。​名古屋城の搦手馬出は、東側の防御を強化するために設けられ、特に本丸への直接的な侵入を防ぐ構造となっていました。

近年、この搦手馬出周辺の石垣が老朽化し、膨らみや崩落の危険性が指摘されていました。​そのため、2004年から解体修理が開始され、2023年には本格的な積み直し作業が進められています。​この修復工事は、名古屋城内でも指折りの一大プロジェクトとして注目されています。 ​

よって、現在は、旧二之丸 東二之門から先に行くことができません。

🗺 住所

愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城 搦手馬出跡

🚶 アクセス

旧二之丸 東二之門から徒歩約1分(約20m)ただし、現在立ち入り禁止。

見学の目安

  • 短時間での見どころ:約10分(搦手馬出跡の観察)
  • じっくり観光するなら:約20分(石垣の詳細な観察や写真撮影を含む)

📍 見どころ

  • 石垣の修復工事:​現在進行中の石垣の積み直し作業を間近で見ることができ、伝統的な石積み技術の継承を実感できます。 ​
  • 馬出の構造:​馬出の形状や配置を観察することで、戦国時代の城郭防御の工夫を学ぶことができます。​
  • 季節限定の楽しみ方:​春には周囲の桜が美しく咲き、歴史的な遺構と自然の調和を楽しむことができます。​

📌 トリビア

  • 意外な歴史的背景:​搦手馬出は、城の裏門を防御するための施設であり、敵の侵入を防ぐと同時に、味方の出撃を支援する役割も果たしていました。
  • 知る人ぞ知る情報:​修復工事中には、石垣の石に刻まれた大名の刻印や墨書きが発見され、築城当時の歴史を今に伝えています。 ​
  • 著名人との関係:​名古屋城の築城には、徳川家康の命により全国の大名が動員され、搦手馬出の石垣にも彼らの関与が刻まれています。

天守閣

🏛 概要

名古屋城の天守閣は、1612年(慶長17年)に完成した五層五階の壮大な建造物で、当時の最新技術と徳川家の威信が結集されたものでした。​大天守の大棟には金鯱(きんしゃち)が飾られ、その豪華さから「金鯱城」とも称され、尾張徳川家の象徴となりました。 ​しかし、1945年の名古屋大空襲で焼失し、1959年に鉄骨鉄筋コンクリート造で再建されました。​再建から約60年が経過し、設備の老朽化や耐震性の問題が指摘され、現在は閉館中です。 ​

🗺 住所

愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城内

🚶 アクセス

旧二之丸 東二之門から徒歩約2分(約150m)​

見学の目安

  • 短時間での見どころ:​約10分​
  • じっくり観光するなら:​約30分​

📍 見どころ

  • 天守閣の外観:​金鯱が輝く壮麗な姿は、名古屋のシンボルとして親しまれています。​
  • 本丸御殿:​天守閣近くに位置し、豪華絢爛な内部装飾が見どころです。 ​
  • 季節限定の楽しみ方:​春には桜、秋には紅葉が天守閣周辺を彩り、美しい景観を楽しめます。​

📌 トリビア

  • 意外な歴史的背景:​天守閣は、1930年(昭和5年)に城郭として国宝第一号に指定されました。
  • 知る人ぞ知る情報:​再建された天守閣内部は博物館として利用されていましたが、現在は耐震性の問題から閉館中です。
  • 著名人との関係:​名古屋城は徳川家康の命により築城され、天守閣もその一環として建造されました。

不明門

🏛 概要

名古屋城の不明門(あかずのもん)は、本丸の北側に位置する埋門形式の門で、本丸御殿の大奥へ通じる秘門として機能していました。​常に厳重に施錠されていたことから、「あかずの門」とも呼ばれていました。​この門は多門塀の下部に設けられ、両側には槍の穂先を並べた剣塀が続いており、防御性を高める工夫が施されています。​1945年の名古屋大空襲で焼失しましたが、1978年に原形通りに再建され、現在に至ります。

🗺 住所

愛知県名古屋市中区本丸1-1 名古屋城本丸北側

🚶 アクセス

小天守閣から徒歩約1分(約40m)​

見学の目安

  • 短時間での見どころ:​約3分​
  • じっくり観光するなら:​約15分​

📍 見どころ

  • 不明門の構造:​多門塀の下をくぐる埋門形式で、両側に剣塀が設けられています。
  • 剣塀:​槍の穂先を並べた防御用の塀で、侵入者を防ぐ役割を果たしていました。 ​
  • 季節限定の楽しみ方:​春には桜、秋には紅葉が周囲を彩り、歴史的建造物との美しい調和を楽しめます。​

📌 トリビア

  • 意外な歴史的背景:​不明門は、本丸御殿の大奥へ通じる秘門として、特定の人々しか通行を許されていませんでした。
  • 知る人ぞ知る情報:​門の両側に続く剣塀は、侵入者を防ぐための独特な防御設備で、名古屋城の他の部分では見られない特徴です。 ​
  • 著名人との関係:​名古屋城は徳川家康の命により築城され、不明門もその一部として設けられました。

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